【物語10】薄毛人生の運命が変わる!つらい過去から、明るい人生へ歩み出す

薄毛物語

Sちゃんのことは気になっても、なにもできずにただ月日が流れた。

でもある時、事態が変わった。

それは、私の運命を変えてくれる出来事でもあった。

 

【物語10】薄毛人生の運命が変わる!つらい過去から、明るい人生へ歩み出す

運命が変わる幕開け

ある日のことだった。

Sちゃんは朝からずっとつらそうな顔をしている。

いつもうつむいているSちゃんだが、その日はより一層うつむき、今にも泣き出しそうな顔をしている。

 

 

心配になった私は、

「Sちゃん、どうしたの?なにかつらいことでもあったの?」

と声をかけた。

 

するとSちゃんは

「なにもないよ。大丈夫、、」

と精一杯なんでもないフリをしているように見えた。

 

 

でも明らかになにかがあったのがわかる。

なにかあったに違いないが、本人が言いたがらない。

 

言えないのか言いたくないのか、、どちらにせよ、強引に聞き出すことではないと思ったので、

「そっか。ならいいんだけどね」

と言って、話を終わらせた。

 

 

 

Sちゃんのことは気になるけど、なにもしてあげられない。どうしたらいいものか、、

考えているうちに、あっという間に就業時間だ。

 

さて帰ろうとした時のことだった。

 

Sちゃんがロッカーがある出口とは反対の、外の休憩スペース出口に走って行くのが見えた。

ものすごい勢いで走っていくので、心配になってあとを追いかけた。

 

 

すると、休憩スペースでSちゃんが泣いていた。

 

「Sちゃん!どうしたの?!」

私は思わず言った。

 

それに対してSちゃんは、

「つらいよ、、すごくつらいよ、、」

そう言って、ボロボロと泣き崩れた。

 

一体なにがあったのか・・

 

とりあえずSちゃんをベンチに座らせ、落ち着かせることにした。

 

 

なかなか泣き止まないSちゃん。

よほどつらいことがあったんだろう。

 

今は泣かせてあげた方がいいのかな、、私はただ黙って座っていた。

 

Sちゃんのつらい過去

ようやく落ち着きを取り戻したSちゃん。

事の真相をポツリポツリと話始めた。

 

 

「あのね、私、昔からイジメられてたの。太っているのが原因で、すごくバカにされて。

前の職場でも先輩にイジメられて、、それでこの工場にきたんだけどね。

 

昨日、知らない男(従業員)に「うわ!すげぇデブ!」って言われたの。

そんなこと言われてつらかったけど、無視して逃げたの。

 

でも今日、その男が仲間を連れてきて、、私を指さして、みんなで笑ってるの

「デブがいる」って言ってるのが聞こえて、つらくて、つらくて、、」

 

 

その話を聞いた瞬間、私の心に火が点いた。

 

なんだろう、この感覚。

なにかスイッチが入ったような、今まで抑えていたものがあふれ出しそうな、居ても立っても居られないような、、

 

 

そして次の瞬間、私は大きな声でこう言った。

 

堂々と生きたい!自分の本心に気づく

私はSちゃんに向かって、すごい勢いで言った。

 

「Sちゃん、もっと自信持ちなよ!Sちゃんが太っているからって、その男たちになにか迷惑かけた?なにもかけていないでしょ?!

迷惑もかけていない、悪いこともしていない、なら堂々としてたっていいじゃん!

笑って、明るく生きていいじゃん!

 

言いたいヤツには言わせておけばいいじゃん!

あの男たち、ただの暇人じゃん。暇で仕方ないから誰かの悪口言って、暇つぶししてるだけなんだよ。

 

そんなくだらない男たちのために、Sちゃんが苦しむことなんてない!

 

Sちゃんはもっと堂々としていい!!

だってSちゃんは太ってても、なにも悪いことはしてないでしょ?!

 

だから人の目なんか気にせず、堂々として!

笑って、明るく生きていこうよ!!

 

 

自分でも驚いた。

というのも、まさか自分の口からこんな言葉が出るなんて思わなかったからだ。

 

 

“人目を気にしないで” “堂々と” “笑って” “明るく”なんて、今までの私からは想像できな言葉が飛び出したのだ。

 

 

これまで散々人目を気にして、卑屈になっていた私。暗く心を閉ざし、笑うことさえ許されないと思っていた私。

そんな私から出た真逆の言葉。

 

自分で言った言葉だけど、自分じゃないような。

でも誰かに言わされているわけでもなく、私の本心であるような、、

 

 

この時、ハッと気づいた。それは、「この言葉は、私自身への言葉だ」ということに。

 

 

もちろんSちゃんを励ますために言った言葉だ。

でもそれはSちゃんを通して、自分自身へ投げかけていたのだ。

 

 

私はいつも思っていた。

薄毛が原因でバカにされ、人目を気にするなんてつらい。薄毛というだけで、なにも悪いことはしていない。なのにこんなにバカにされるなんて、、

 

もっと堂々としていたい、堂々と生きたい、明るく笑顔で生きたい、と。

 

 

その本心が同じ状況のSちゃんを通して、自分自身へ投げかけてきたのだ。

 

 

そう気づいた瞬間、私の頭の中に、光が差し込んだような感覚がした。

 

パッとなにかを閃いたときのような感じ、なにかに目覚めた感じ、なにかに気づいた、気づかされた、なんとも言えない感覚だ。

 

 

表現が難しいけど、暗闇の心に光の道筋が通ったようにも感じたのは間違いない。

 

私の中で確実になにかが変わったのを感じた。

 

 

 

Sちゃんも私の力説に圧倒されたのか

 

「そうだよね。私はなにも悪いことなんてしてないよね、、

うん、大丈夫。また明日から頑張るね」

 

と言ってくれた。

 

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生まれ変わった日

自宅に帰ってからも、さっきの自分で言った言葉が頭の中を駆け巡る。

そして改めて自分なりに考えた。

 

 

私が薄毛でいることは事実だ。

それを見てバカにする人もいる。

 

でも私はその人になにもしていない。

 

私が薄毛でいることで、人に迷惑をかけることもない。

なのにどうして私はそんなに怯えているの?

 

人にバカにされたくないから?

笑われたくないから?

自分のことよく見せたいから?

 

たしかに、バカにされるのはつらい。

でもつらいならさ、そんな人と付き合わなければいいんじゃない?

 

それに、薄毛の私に仲良くしてくれる人たちはどうなの?

その人たちは、私が薄毛だからって、バカにすることはないじゃん。

くだらないことに一緒に笑って、ごはん食べて、悩みの相談だって乗ってくれる。

そんな優しい人たちと笑って過ごしたいじゃん。明るく生きたいじゃん。

 

私だってハゲたおじさん見ても、なんとも思わない。

だってそのおじさん、ハゲてても、心が優しい人だから。

 

 

だから結局、薄毛を理由に人を避けてたのは私の方で、本当に私のことを大切にしてくれる人たちは、私の中身を見てくれてたんだ。

 

 

もうさ、人目を気にするの、やめようよ。

私が薄毛だって、だれにも迷惑かけてないじゃん。

ならば、堂々としようよ、笑おうよ。

 

 

私はなにも悪いことはしてない。

だから、堂々と生きようよ。

笑って明るく、生きていこうよ。

 

 

 

この日を境に、私は生まれ変わる決意をした。

 

 

 

 

 

その後、私は転職活動をした。

今の職場にも慣れて、このまま働いてもよかった。

けれどこの職場を選んだのは、薄毛を隠すためだ。

本当にやりたかった仕事じゃない。

 

もう薄毛を気にせず、帽子を脱いで、堂々とありのままの姿で仕事がしたかった。

 

 

それからというもの、求人情報で職探しを行った。

以前から興味のあった業界での仕事を探し、面接を受けに行った。

 

さすがに32歳での活動は若干難航したが、それでも3社目で内定をもらえたのだ。

頑張った甲斐があって、嬉しかった。

 

35歳の私

あれから月日が経ち、私は35歳になった。

希望の職場で働いて3年が経った。

仕事は順調であり、今も変わらず、薄毛である。

 

けれど以前のように、人目を気にすることはなくなった。

 

いや、正直に言うと、今でも多少人目を気にすることはある。

 

やっぱり良く思われたいのか、薄毛を誤魔化す髪型にしたり、少しでもボリュームが出るようにと、朝シャンすることもある。

 

髪がたくさんある人と比べて、いいなぁと思うこともある。

なんで私ばかりこんな薄毛に、、と自分を責めたくなる日もある。

 

それでも以前に比べて、心は穏やかだ。

 

 

薄毛である以上、やっぱり多少人目を気にする生活は、これからも続くと思う。

でもそういったことも全部含めて、

 

 

私は堂々と生きていきたい。

 

笑っていたい。

 

明るく生きたい。

 

 

 

 

そして今、私は明るい人生を歩んでいます。

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